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Catch-up <2023年8月〜9月号>

建設業に関わるトピックスを分かりやすく解説するコラム『Catch-up』バックナンバーです。
 

特定技能2号への新たな道筋 11月から評価試験スタート 2023/8/4

対象分野が広がり産業間の外国人材獲得競争がし烈になっている
 外国人が日本で働くための在留資格「特定技能1、2号」のうち、2号の評価試験が11月から始まる。建設技能人材機構(JAC)が月1回以上のペースで実施する予定だ。9月にも試験日程を公開する。2号評価試験用のテキストは、1号用テキストに、職長教育に関する内容を追加した形で、7月13日に開いた試験委員会で了承を得ており、今後、関係行政庁と調整した上で、最終的にまとめる。
 特定技能2号になるには、職長としての実務経験(建設キャリアアップシステムのレベル3相当以上)に加え、技能検定1級か評価試験に合格することが必須条件となる。特定技能1号の初認定者が2019年9月に誕生してから、24年9月で在留期限の丸5年が経過する。評価試験による2号移行への道筋も設けておくことで、さらなる外国人材の確保、育成につなげる狙いがある。
 2号評価試験を急ぐ背景には、この6月に特定技能2号の対象分野の拡大が決まったこともある。全産業で激化している人材不足の解消のため、経済界から分野拡大の要望が出されていたもので、現在の2分野から11分野に拡大する。先行して2号の対象分野となっていた建設業にとってみれば、他産業との人材獲得競争がより熾烈(しれつ)になるのは必至で、日本の建設業で長く働きたい外国人材への門戸を少しでも広げておきたいところだ。
 日本の建設業界は、技能者の高齢化が深刻な問題となっている。国土交通省によると、現在、60歳以上の技能者が全体の約4分の1(25・7%)を占めており、10年後にはその大半が引退するとされる。生産性向上の取り組みも進むが、現実的には日本人だけでこの穴を埋めることは難しい状況だ。
 JACでは、建設分野の業務区分が「土木」「建築」「ライフライン・設備」の三つに再編されて以降、初となる海外での1号評価試験もスタートさせた。また、建設企業の求人情報を海外試験合格者に提供するサービスと、海外試験合格者の求職情報を建設企業に提供するサービスも9月から始める。将来にわたる外国人材の獲得に向けた取り組みを活発にしている。
 JACの担当者は、2号評価試験を受ける外国人労働者に対して、「まずは1号評価試験用のテキストを活用して基礎的な学習を進めておいてほしい」と言う。特定技能1号の初認定者の在留期限が迫っている。
 
 

設備工事と残業規制 工程の“しわ寄せ”なくすには 2023/8/18

設備工事には工程上のしわ寄せが生じやすい
 今年4月、日本電設工業協会(電設協)の山口博会長と、日本空調衛生工事業協会(日空衛)の藤澤一郎会長が共同会見を行った。時間外労働の罰則付き上限規制の適用まで1年を切ったのを契機に、設備工事業界の働き方改革について理解を得るためだ。設備工事は建築の後工程に当たるだけに、工期の面でしわ寄せを受けやすい。異例の共同要請に踏み切ったことは、働き方改革に向けた両団体の“本気度”の現れでもある。
 時間外労働規制への対応は建設業界全体で求められているテーマだが、設備工事には特有の課題もある。全体の工期が決まっている中で、前工程の遅れを受けて設備工事は突貫作業になりやすい。両団体がそれぞれ行っている会員企業向けアンケートでは、特に技術職の負担が大きい実態も明らかになっている。
 こうした現状を踏まえ、両団体は4月から、日本建設業連合会(日建連)などの元請け工事業者団体や、国土交通省などの主要発注機関に働き方改革への対応を求める共同要請活動を開始した。同じく工事受注者の立場でもある日建連や全国建設業協会とは、時間外労働の削減に向けて足並みをそろえることも確認した。電設協の山口会長は4月の会見で、「共同戦線的に働き掛けていきたい」との考えを述べた。藤澤会長も「設備工事から声が上がってきたことは、建設業界としてもプラスになった」との感触を得たという。
 さらに7月には、受注者から発注者に対して「原則、4週8閉所」を確保できるような工期の提案活動を、両団体がそれぞれ表明。会員企業である個社の発注者との交渉を後押しする形を打ち出した。民間工事で、受注者側から工期を提案する事例は多くなく、それが時間外労働増加の要因になっているとの指摘もある。働き方改革の実現には、こうした商習慣の転換が求められる。
 とはいえ、ただ4週6閉所を4週8閉所に見直すだけでは、日給月給で働く技能者の収入が減少してしまうことになる。国交省の直轄工事では週休2日制工事を対象に、労務費を5%上乗せする措置を取っている。こうした措置の拡大とともに、民間工事にも導入を促すことも必要になる。
 建設業の求人倍率は高止まりが続いており、中小を中心に業種を問わず、人手不足を原因とした倒産が増加する傾向にある。足りない人手を長時間労働で補っては、就業先としての魅力を損ない、さらなる人手不足に陥りかねない。工程のしわ寄せという難題の解消は、こうした負のスパイラルを抜け出すための重要な一手となる。
 
 

CCUSのさらなる浸透へ 小規模現場でも使いやすく 2023/9/1

キャッチアップ第55回イラスト
 建設キャリアアップシステム(CCUS)のさらなる浸透に向けた取り組みが活発になっている。7月から就業履歴を蓄積するカードリーダーでロギング機能が使えるようになった。9月からはCCUS登録技能者が自らの就業履歴を一目で把握できるアプリ「技能者パスポート」の実証実験が始まる。事業者、技能者双方でCCUSの使い勝手が向上する。
 ロギング機能は、カードリーダーに一時的に就業履歴を保管する機能。カードリーダーさえあれば、現場にパソコンを設置しなくても、就業履歴の蓄積が可能になる。蓄積したデータは会社に戻った時に就業履歴登録アプリ「建レコ」がインストールされたパソコンで取り込めばよい。就業履歴を読み取る機器を設置する必要のある元請け業者にとっては、手間や費用といった負担が軽減される。このため、一戸建て住宅などスペースやコスト的にパソコンの常設が困難な小規模現場での活用が期待される。
 一方、技能者パスポートは、CCUS登録技能者が自らの就業履歴や資格情報を一覧と詳細で閲覧できるものだ。CCUSレベル、資格の有効期限、技能者特典(CCUS応援団へのリンク、クーポンの配信など)、各種お知らせも確認できる。さらに、能力評価基準を基に、技能者の資格取得日・資格保有状況、登録職種などから、登録技能者の現在のレベル到達状況と、レベルアップに向けた目安を自動的に判定してくれる。
 登録技能者にCCUSをより身近に感じてもらい、「カードタッチで就業履歴を蓄積しよう」という意識を根付かせる狙いがある。
 また、CCUSの浸透に向けては公共発注機関も力を入れる。国交省ではCCUSを通した技能者の経験・技能レベルに応じた賃金の行き渡りの実現を目指しており、地方建設業協会から理解が得られた都道府県で、直轄土木Cランクを対象としたCCUSモデル工事の実施に取り組んでいる。市区町村に対しては、CCUS活用のための必要な条件整備を行うようにも促している。
 7月末時点でCCUSには、技能者124万人、事業者23万社が登録している。都市部の比較的大きな現場や大規模事業者から登録が進んでおり、さらなる浸透と技能者の処遇改善へは、中小規模現場に携わる特に地方の事業者の登録と、そうした現場での就業履歴の蓄積促進が課題となっている。
 
 

インフラ「群マネ」 維持管理、広域・多分野で 2023/9/15

「群マネ」では、自治体の枠を越えた広域連携によるインフラ管理などの実現を目指す。
 インフラの老朽化が喫緊の課題となる中、国土交通省が新たな考え方に基づく対策「地域インフラ群再生戦略マネジメント」(群マネ)を打ち出した。ターゲットは中小の自治体が管理する道路や上下水道、河川、公園など。この取り組みは、施設の点検・診断や補修工事を受注する地元建設業者にとっても重要な意味を持つ。発注方法が大きく転換することになるからだ。
 特に中小の自治体で、インフラ老朽化が課題となっている。財政が厳しく、技術職員が不足しているためだ。例えば自治体管理の道路橋では、2014〜18年度の点検で修繕などが必要とされた6・1万橋のうち、対策を完了したのは半数強の3・4万橋。インフラの老朽化が自治体の魅力を低下させれば、さらなる過疎化にもつながりかねない。
 この現状を打開するため提言されたのが群マネだ。アイデアの柱は、橋や水門など施設ごとの維持管理から、多くのインフラを「群」で捉えてまとめてメンテナンスする手法へと転換することで、二つのパターンがある。
 一つは「広域連携」だ。従来は単一の市区町村で整備・管理を行っていたインフラを、複数市区町村が連携し、まとめてメンテナンスする。独自に取り組んでいる自治体の例もある。秋田県では、25市町村が橋梁長寿命化に向けた連絡協議会を設置。点検・診断業務の発注ロットを大くくりにし、包括発注する体制を整えた。
 もう一つは、異なるインフラ分野をまとめてメンテナンスする「多分野」の取り組みだ。例えば石川県かほく市では、下水道事業と農業集落排水事業、水道事業を対象に一定金額以下の修繕や保守点検などを一体的に委託。福島県では道路と河川の維持修繕、除雪などをまとめて複数年契約で包括委託している。
 こうした取り組みは、受注者である地元建設業にとってもメリットとなる可能性がある。長期間、安定した事業量が見込めれば、経営を安定させ、人員・建設機械に投資しやすくなることも考えられる。とはいえ、発注手法の大きな変化となるだけに、受け皿となる建設業の体制整備も重要なテーマとなる。
 国交省は群マネを全国で浸透させるため、まずはモデル地域で事業を実施する。9月には試行を検討する自治体の公募を開始。3〜5地域を選定し、1〜2年かけて群マネの導入を後押しする。有識者による会議を立ち上げ、対象とするインフラの現状把握と将来予測、対応方針の検討などで助言。事業スキームや、市場調査(サウンディング)、実際に包括民間委託を発注する際の図書の素案作成、業者選定方法の提案なども支援する。
 モデル地域での取り組み結果を基に、群マネ導入時の計画策定の手引きを作成するとともに、包括委託の手引きを拡充する。
 深刻な人手不足や資機材価格の高止まりなど、地域の中小建設業を取り巻く環境は厳しい。群マネの導入が、建設業の施工力を一層効率的に活用し、インフラの維持管理という重要な責務を業界が果たす後押しとなることを期待したい。
 
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