2020年東京五輪のメイン会場となる新国立競技場が11月30日、完成した。同日、大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVが、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)に引き渡した。JSCの大東和美理事長は完成にあたり、「世界中から集まる選手と観客が一体となって奇跡や感動を共有できる舞台とする」とのコメントを発表した。
新国立競技場は地下2階地上5階延べ約192000平方b。観客席数は約6万席。「杜のスタジアム」というコンセプトを掲げ、屋根や軒庇など全体で約2000立方bの木材を活用。屋根部分には鉄骨と木材を組み合わせたハイブリッド構造を採用した。
工期は全体で36カ月、作業員数は累計で約150万人に及んだ。総事業費は、技術提案などにより当初の計画より約21億円低減し、約1569億円となった。
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【東京都】新国立競技場が完成
竣工式典が12月15日に開催
2020年東京五輪のメイン会場となる新たな国立競技場の竣工式典が12月15日、開かれた。あいさつに立った安倍晋三首相は「アスリートを第一に、世界最高のユニバーサルデザイン、周辺環境との調和、日本らしさを兼ね備えたナショナルスタジアムとして完成した」と述べ、竣工を祝った。来賓らがステージ上でスイッチを押すと、競技場のスクリーンに完成を祝うメッセージが表示された。
続いて小池百合子東京都知事が「2020年2月には都が整備する東京アクアティクスセンターも完成し、(東京五輪の)競技場が全てそろう。素晴らしい場となるよう、着々と準備を進めていく」とあいさつした。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の遠藤利明会長代行は、短い工期の中で完成にこぎ着けたことについて「大成建設と梓設計、隈研吾建築都市設計事務所、そしてなにより暑い夏、雪の降る中で工事現場で働いた皆さんとその家族の皆さんに感謝しかありません」と述べた。
大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JVを代表してあいさつした大成建設の山内隆司代表取締役会長は「重要な国家プロジェクトの遂行に当たり、設計と施工、工事監理を一括して実施する利点を生かし、持てる技術と英知を結集して取り組んだ」と振り返った。
当日は関係者・プレス向けに完成した施設の内覧会も開かれ、競技場の観客席からの眺めや、外周に面した通路を完成後初めて公開。一般向けに施設を公開するオープニングイベントは12月21日に開催される。
新国立競技場は地下2階地上5階延べ約192000平方b。全国47都道府県から集めた木材を軒庇などに活用し、全体で約2000立方bの木材を使用している。16年12月1日に着工し、2019年11月30日に完成した。
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